PA3050 教育行財政2 1 単位目 2012 年度
『教育行政と学校経営』樋口修資編著(明星大学出版部)
1.校長と教諭の職務を比較しながら校長のつかさどる「校務」の意義と「校務分掌」のあり方を明らかにしなさい。
2.教員の「専門性」と研修との関わりについて述べるとともに、教員の研修の概要についてまとめなさい。
①学校現場に行くと、学級担任となり、子どもたちの授業に直責任を負っている教員の他に様々な役割を果たす者がいる。学校経営を円滑に行うために、多くの者が役割分担をしている。そのためにどのような者が学校にいるのかその内容はどのようなものか考察する。
まず多様な者からなる学校の運営にあたっては、学校段階の最終的な責任者である校長の役割が重要である。校長は学校教育法において、校務を司り、所属職員を監督することとされている。学校運営上必要な一切の仕事は、学校段階において校長の権限と責任において処理されなければ成らない。校長は、学校の所属職員全員に対して上司としての立場にあり、教諭等に対し、職務命令を発し、校務を分担させ、校務の処理方法についても指揮監督し、所属職員の人事管理をすることができる。こうした校長の権限は、強制的な学校管理を意味する訳ではなく、あらゆる組織での成功は、その組織への参加者一人ひとりが高いモチベーションに基づき、自己の能力を最大限に発揮できるかどうかにかかっていると言える。そのため校長は組織の目標達成に向けて活動するために、必要な責任と権限が付与されている。
次に、教諭...