精神保健福祉論 障害者福祉の理念HP1

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    「障害者福祉の理念について述べよ。」
    障害者福祉の発達について

     戦前の明治政府で障害者に対する処遇については、排除という形だった。近代化を求める富国強兵、殖産興業政策における価値は、精神病者等の病人や生き倒れの人々などを排除することであった。その目的は、諸外国に対して体面を保とうとすることである。顕著に表れた例としては、「精神病者取扱心得(1894年)」などによる私宅監置や、「精神病者監護法(1990年)」での、らい予防法などによる隔離収容施策である。

     その後、戦後の障害者対策は、連合国の占領政策の一環として社会事業の概念が導入され、諸外国の情報の流入により、障害者福祉の問題が提起されるような状況になっていった。そして、1946年に制定された日本国憲法では、「国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として現在及び将来の国民に与へられる」(第11条)、「すべて国民は、個人として尊重される」(第13条)とし、国民の基本的人権と個人の尊重をうたっている。これをもとに障害者の人権を守るさまざまな法律が制定されてい...

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