国文学講義Ⅴ(近代) 分冊2docx

閲覧数2,009
ダウンロード数2
履歴確認

    • ページ数 : 13ページ
    • 会員1,100円 | 非会員1,320円

    資料紹介

    日本大学通信教育部 A判定合格レポートです。永井荷風の「花火」を読みレポートを作成しました。
    教材をしっかりと理解し、課題の要求に答えたレポートに仕上げられています。限られた字数の中で多くの情報がもりこまれており、とても読み応えがありました。論旨の一貫性、要約力もあり、高く評価できます。との講評を頂きました。

    タグ

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    11 / 13
    国文学講義Ⅴ(近代)

    0 3 3 8 分冊2
     自然主義運動が活発だった明治四十年代は、それと全く対照的な文学傾向も同時に存在した。それは自然主義に同調せず、超然としていた余裕派と呼ばれる文学者達と、自然主義のあまりの現実偏重と私小説への傾きに対して反自然主義の立場をとった耽美派・白樺派に属する文学者達である。中でも耽美派の創始者とも目される永井荷風の「花火」を鑑賞し、荷風の文学的特質を考察する。

    明治十二年、永井荷風は知識人の両親を持

    ち上流の名家に生まれた。この事に荷風は一生反抗し、それが文学にも影響を与えている様に思える。それゆえ放蕩、寄席への出入り、文学等、若い頃の荷風は青春を謳歌していた。

    二十歳前後からは、広津柳浪に師事して習作を発表し、更に、巌谷小波の木曜会に属してゾラやモーパッサン等を研究し、ことにゾラに傾倒していった。そして二十四五歳の時、モーパッサンの文章を「一字一句、先生が手づからおかきになった文字を、わが舌みづから発音してみたい」と、暁星中学校の夜学に通ってフランス語を習い始め、やがて墜落書生であった荷風の情熱は「どんな事をしてもフランス...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。