2012年度の明星大学 教育学部 通信教育課程における、レポート課題の合格レポートです。特に指摘もなく、高評価で1回目で「合格」の評価をいただきました。皆様のお役に立てれば幸いです。
【課題】
1.整域、単項イデアル環、ユークリッド環の定義をそれぞれ述べよ。
2.有理整数環Z は単項イデアル整域であることを示せ。
3.体K 上の一変数多項式環 ][ xK は単項イデアル整域であることを示せ。
【課題2】
1.代数学の基本定理とは何か、代数閉体という言葉を使わずに説明せよ。
2.K を体とし、 ][)( xKxf とする。L がK の拡大体で L が 0)( xf の根とする。このとき、
が 0)( xf の重根となることと 0)( f となることが同値であることを証明せよ。
3.任意の代数閉体は無限個の元を含むことを示せ。
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代数学2 1単位目
1.整域、単項イデアル環、ユークリッド環の定義をそれぞれ述べよ。
整域
可換環Rについて、零因子をもたない場合、これを整域という。
単項イデアル環
可換環Rについて、イデアルがすべて単項イデアル(ただ1個の元で生成される)である場合、これを単項イデアル環という。
ユークリッド環
整域RからZへの写像Чで次の2条件をみたすものが存在するとき、Rはユークリッド環であるという。
(ⅰ) a(≠0)∈RならばЧ(0)<Ч(a)。
(ⅱ) a,b∈Rでa≠0ならばb=ar+sとなるr,s∈Rで、
s=0またはЧ(s)<Ч(a)となるものが存在する。
2.有理整数環Zは単項イデアル整域であることを示せ。
MをZの任意のイデアルとする。
M={0}の場合は、M=(0)なので単項イデアルとなる。
M≠ {0}の場合
a∈Mかつa ≠0を満たすa∈Zが存在する。
すると、MはZのなので、‐ a∈M
よって、a>0または - a>0なので、Mの元で正の整数が存在する。
ここで、Mの元で最小の正の整数をmとするとき、M=(m)となることを示す。
まず、m∈Mなので、(m)⊂M
また、任...