大学での卒業論文(編集済み)です。
地図情報を適切に管理するためには、道路構造を整理し、ネットワークとして管理する必要があります。
本論文では、MBR(最小外接矩形)と言う手法を利用し、道路上の最短経路を最適な方法で検出する為のアルゴリズムについて解説しております。
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道路ネットワークの範囲問い合わせ
はじめに
近年、地図情報の電子化に伴い,様々な形での地図情報の利用が広がっており、より効率的な範囲問い合わせ手法が研究されている.
この稿では、道路網をグラフと見なして、グラフをネットワークボロノイ分割し、各領域を統合して、空間索引木をボトムアップに階層化する手法に、さらに領域の広がりを示す指標MBRを木構造の中に組み込む手法についてまとめる。
MBRの組み込みについて
ネットワークボロノイ分割は、道路網の交差点をノード、道路編をエッジと見なした無向グラフで、距離情報のみを領域の大きさの指標としている。そのため、範囲問い合わせの際、与えられた範囲に対して空間索引木を用いて計算対象領域を刈り込む場合、不要な部分まで計算対象とするため非効率的である。また、問い合わせ範囲が広くなるにつれて母点領域の広がりを正確に表すとは限らなくなる。MBRを組み込むことで、範囲問い合わせを、いわば点ではなく面で取り扱えるようにすることで、より高速になると期待できる。
具体的手法
3.1.ノード・エッジネットワークボロノイ図
道路網...