エイズ治療の現在
現在のエイズ治療は、1996年に開発されたもので「カクテル療法」といわれている。この治療は、急速に変異していくエイズウイルスに対応するためにいくつかの抗レトロウイルス(ARV)薬を組み合わせて処方するもので、完治はできないが継続して服用すれば延命が可能となる。
しかし、ARV薬は開発した製薬会社によって高額な特許料がかけられているため、2004年の時点でこの薬による治療を受けている患者はアフリカ全体の約4%、サハラ以南の地域では約7万人(一週間の新規感染者と同数)とごくわずかしかいなく、またそのうちの44%はお金がないために治療を中断しているか、不十分な量しか服用できていない。
エイズ薬の特許は廃止すべきか
こうした現状について、途上国は「先進国もこれまで経済発展の過程で途上国からあらゆるものを搾取してきたのに、エイズ薬に途上国が買えないような莫大な特許料をかけることは不平等ではないか」と主張している。確かに、一部の国や開発した製薬会社の利益のためにエイズ薬が苦しんでいる人々に行き渡っていないという現状は、特許のあるべき姿―新しい技術を人類共通の財産として保護する―ではないだろう。
エイズ治療薬について
エイズ治療の現在
現在のエイズ治療は、1996年に開発されたもので「カクテル療法」といわれている。この治療は、急速に変異していくエイズウイルスに対応するためにいくつかの抗レトロウイルス(ARV)薬を組み合わせて処方するもので、完治はできないが継続して服用すれば延命が可能となる。
しかし、ARV薬は開発した製薬会社によって高額な特許料がかけられているため、2004年の時点でこの薬による治療を受けている患者はアフリカ全体の約4%、サハラ以南の地域では約7万人(一週間の新規感染者と同数)とごくわずかしかいなく、またそのうちの44%はお金がないために治療を中断しているか、不十分な量しか服用できていない。
エイズ薬の特許は廃止すべきか
こうした現状について、途上国は「先進国もこれまで経済発展の過程で途上国からあらゆるものを搾取してきたのに、エイズ薬に途上国が買えないような莫大な特許料をかけることは不平等ではないか」と主張している。確かに、一部の国や開発した製薬会社の利益のためにエイズ薬が苦しんでいる人々に行き渡っていないという現状は、特許のあるべき姿―新しい技術を...