国語学(卒論)
『さんげろく(懺悔録)』から見た国語史的研究資料
キリシタン文献『さんげろく』から見る国語史的研究
目 次
まえがき・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
序論・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2
表記(音韻)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
mとn
母音
子音
語法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7
ノとガ
文の終止
活用型
コソの残存
第四章 言葉・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16
第一節 人称代名詞
まえがき
今回取り上げる文献は、二〇一〇年の国語学演習(夏季スクーリング)で取り扱った資料である。印象深い作品であったので、さらに追求したくなった次第である。
一六一九年に来日したスペイン人宣教師であるコリャードによって、日本人キリシタン宗徒の懺悔(告解)を赤裸々に記録した異色の書であり、当時の日本語を当時のローマ字で綴られた本で、外国人が読むための本として出版された。そのような文献を国語学として取り上げる意味には、当時のはなし言葉がそのまま記されていることにより、ローマ字からは当時の発音(音韻)...