「高齢化に伴う社会病理について述べよ」
我が国は、戦後60年、めざましい経済成長をとげ、それに伴って長寿社会への歩みを始めたのである。この様な急激な社会の変化は、人の一生のライフサイクルにも大きな変容を与えることになったのである。
その大きな変容として、第一には高学歴社会という教育環境も一因として、男女とも初婚年齢が高くなっている事があげられる。さらに現状では結婚そのものをしない傾向も増加してきている。第二には晩婚化も原因の一つとして考えられる。大正期には平均5忍の出生率が現状では一人である。子供が大きく減るということは、言い換えれば高齢者が増えてくるという事になり、つまり若年層では高齢者を支えきれないという社会現象が起こるのである。これは、我が国の大きな問題となっているのである。第三には定年後の期間の長期化があげられる。現代では、余生という言葉は死語同然となり、定年後には第二の人生が待っている。最近では、都会から田舎に移り住んだり、物価が安く福祉が充実しているが意外に移住したり、趣味やボランティア活動にいそしんだりと、多様な形でその生活を楽しんでいる傾向がある。しかしながら、そ...