横領 粉飾決算 監査人 ガバナンス リスクマネジメント 職務分掌 支払稟議体制
静岡市社会福祉協議会において同社協職員が約2億6500万円を横領したと事件が起きた。事件の被告人は09年4月から10年12月、約60回にわたり同社協の計5口座から、自分が使う目的で預金を着服したとしている。09年1~2月ごろ、持病の治療費を得るため、同年4月に150万円をおろして成功し、これに味を占めていったという。被告は発覚を防ぐため口座間で金を移すなどしていた。被告は11年1月に自宅を新築。その土地や家の購入に約9000万円、母親のマンションのローン支払いに1750万円、残りを趣味のグッズ購入や貯金に使ったという。
同様の不正事件は同県の焼津市社協や島田市社協、大阪府の阪南市社協など他の社協でも起きている。また、2006年全国精神障害者社会復帰施設協会では、粉飾決算で赤字を隠ぺいするという事件が起きている。内部での不正事件は、風評被害が発生する恐れがあるため組織内部で処理されてしまうケースも多い。したがって、上記のように報道や判例で公開されている事件以外にも、裁判に至らない事件や内部規程違反の未公表の事件は多数起きていると推測できる。こういった金銭にからむ不祥事はどうして後を絶たな...