第1課題 近代市民法の原理について述べた上で、それがその後どのように修正されたかについて論じなさい。
第2課題 「法と道徳は峻別されなければならない」とする考えの是非について論じなさい。
第3課題 法源としての慣習法の意義について論じなさい。
第4課題
法の解釈について、具体的事例を挙げながら論じなさい。 第1課題
1.近代市民法は現代の資本主義社会と法的安定性の本質といえるものである。以下、近代市民法の成立、その基本原理、及びその修正、という3つの論点に分けて論ずる。
2.近代市民法とは、資本制社会を基盤とする近代市民社会においてその発展を保障するための要件を満たすべく制定された法体系である。近代以前は、国王・領主・家臣などにより権利支配される中世封建制であった。これを、個人が自主独立し、主権者としての自覚を持つブルジョアジーが市民革命によって打破し、資本主義社会である近代市民社会が形成された。そして、フランス民法典を範とする近代市民法が制定されたのである。
3.近代市民法における基本原理
1)所有権絶対の原則
これは、他人はもちろんのこと、国家権力といえども市民の財産権を侵してはな...