憲法
第1講
【設問1】国家を定義し、国家の三要素とよばれるものをあげよ。
領域・人民・権力
【設問2】国家の役割に関連して、近代(19世紀)の国家間と現代(20世紀)の国家観をそれぞれ整理せよ。
国家現象の変化は、立法国家(19世紀)から行政国家(20世紀)への変化で、国家機能の変化は、消極国家(19世紀)から積極国家(20世紀)への変化です。19世紀に資本主義社会においては、個人は自由かつ平等なものとされていました。そこで、国家は国民生活に介入しないという方向で決めていましたが、資本主義がさらに発展すると、富の偏在や労働条件の劣化、独占グループの出現という弊害がでてくるようになりました。そこで、国家が、積極的に国民生活に介入して、産業基盤の整備、国家財政の投入、各種社会保障の充実などを実施しました。
【設問3】「形式的意味の憲法」と「実質的意味の憲法」、「固有の意味の憲法」と「近代的意味の憲法」の意味をそれぞれ記せ。
社会の法秩序のうち、実質的に国家の基本秩序を構成している法の総体を「実質的意味の憲法」といい、これは必ずしも成文法として制定されるわけではなく、国家が組織体として...