萌文書林『新・保育原理』の一部を要約し、自分の考えを加えて論じたものです。
人間は、成熟するまでに他の動物よりも多くの時間を必要とする。こどもは成長とともにさまざまな可能性を発揮していくものであり、この長い成熟までの期間のなかで、保育者はこどもの姿を把握し、あるべき方向へ導いていくことが必要である。
『新・保育原理』より『第2章 子どもと育ちの理解』を読みまとめ、貴方の子ども観について述べなさい。
人間は、成熟するまでに他の動物よりも多くの時間を必要とする。こどもは成長とともにさまざまな可能性を発揮していくものであり、この長い成熟までの期間のなかで、保育者はこどもの姿を把握し、あるべき方向へ導いていくことが必要である。
J=ピアジェ(1986-1980)によれば、「発達」とは人間の身体的・心理的な構造や機能における量的・質的変化のことをいい、乳幼児における発達は、主に「成熟」と「学習」というふたつの基本的過程によってすすめられる。「成熟」とは先天的要因によって、自発的に個々の形質や機能がつくりだされていく過程をいい、「学習」とは生まれてからの後天的な経験や練習を通して新たに能力を獲得していく過程をいう。「発達」は、これら成熟と学習の過程が相乗的に作用しあい、人間をかたちづくっていくものなのである。人間が発達していく過程では、外界の対象を何であるか判断・解釈し、必要なものを取捨選択し、自らの行動へと反映する「認知」の機能が重要であり、ピアジェはこの認知機能の発達に関する研究を通...