親米と反日-戦後日本の政治的無意識(吉見俊哉・著)を読んで概略と論点
親米と反日-戦後日本の政治的無意識(吉見俊哉・著)を読んで概略と論点を挙げてそれについて考えていきたいと思う。
まずは概略から述べたい。アメリカとイラクの戦争、つまりイラク戦争が勃発した。アメリカ国内では正義とされているが、外国では石油利権確保のためだとささやかれていた。このことが反米感情を抱かせるが、アメリカはあまりにも強大すぎる国のためテロという手段でしか反抗することが出来ず、9・11につながってしまったと言われている。
そんな中で日本の突出した、戦後からの親米感情はどこからきたのだろうか。日本の高度経済成長期はアメリカの支えがあったからこそ出来たことであるという認識が強い。イラク戦争の際に多少はアメリカに対する好感度が下がったがそれもすぐに解決した。この親米感情はアメリカという国が、間接化され、メディア化され、イメージ化されることによってなされて来たものではないであろうか。
戦後日本の帝国主義が、アメリカという優越的な他者のまなざしにより、新たな自己を立ち上げていった。このようなことを意味する言葉で「アメリカリズム」というのがある。「アメリカリズム」とは、アメリカとは、...