医療崩壊について

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    医療崩壊について
    ―医療従事者よりの立場から―
    Ⅰ はじめに
    いつからだろうか、日本の医療が崩壊し始めたと言われだしたのは。「医療崩壊は、初期臨床研修制度が引き鉄となった」とする意見もある。いままでは医学生は医者になってからの専門科を決める際、実際の医療現場を見ることはないため、興味や憧れ、使命感に燃えて専門科を選択していたが、初期臨床研修義務化により様々な科を体験できるようになったため、過重な専門科・訴訟リスクの高い専門科・QOMLの低い専門科を選択しなくなってきている。ただでさえ医師の人数がたりていないのに、初期臨床研修義務化により、地方では初期研修の志望者が激減し、医局に新規に所属をする医師も減少した。大学は大学病院・大学で診療や研究をする医師が減少したため、系列の地方の基幹病院に派遣していた医師を引き上げざるを得なくなったために、地方の基幹病院に医師が足りなくなり、各科の医局ごとに医師を派遣するシステムのため、特定の科を閉鎖せざるを得なくなった。よって一番の問題は人材不足であると考えられる。
    Ⅱ 医師の人材不足のマクロ的観点からの考察
    (1)医師数カウントのずさんさの露呈
    平成...

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