【課題】「学校における特別活動の取り組みをインターネット、新聞、図書資料などから調べ、その実践の概略を紹介し、その実践に対する自分の考えを述べて下さい」。課題2のレポートです。「すばらしい作品、すばらしいテーマ、よくできています」との講評をいただきました。
北海道の札幌市立厚別通小学校の一人の教諭が、2003年から2005年にかけて小学5年生から2年間にわたりクラスで実施した「いのちの学習」の取り組みを紹介したい。この取り組みは、2005年10月30日から同年11月24日までの20回にわたり読売新聞北海道版で「心の教育」シリーズとして連載された。
大野教諭が子供たちに、生について考えさせる「いのちの学習」を始めるきっかけとなったのは、自身の養護学校での経験にある。大野教諭は大学在学中、障害児へのボランティアのサークル活動に参加し、さらに障害児と深く関わるために卒業後養護学校へと赴任する。しかし、養護学校の世界はサークル活動とは全く異なっていた。のどに管を通して呼吸したり、胃に穴を開けて食事をする子供たち。大野教諭は現実の厳しさに打ちのめされる。そして、教え子の死。大野教諭は大きな衝撃を受け、自らの限界を知り養護学校を去る。普通学校へと転任した大野教諭は養護学校の先輩からある言葉を受けとっていた。「普通学校で障害児たちの生き様を伝えるように」。
養護学校から転任して10年。これまで小学校1年の早い時期から道徳の時間を用いて命の尊さを伝え...