「中学校あるいは高等学校のいずれかの教育課程について、その基準と編成原理、今日的課題についてまとめてください。」
序
一般に「学校において編成する教育課程とは、学校教育の目的や目標を達成するために、教育内容を生徒の心身の発達に応じ、授業時数との関連において総合的に組織した学校の教育計画である」(文部科学省『中学校学習指導要領「総則編」』)と解されている。そして、その教育課程を編成するときの基準となるのが学習指導要領であり、学校で「何を教えるか」「何を学ぶか」が規定されており、各学校が教育課程を編成するにあたってのよりどころとなるものである。
現代日本において、いじめや不登校、学級崩壊などの様々な問題を抱え、子供たちの学力の低下も危惧されている。そんな中で、教育現場においてそれらの問題を克服するために、どのような教育課程を編成すべきかを考えていくことにする。
これらを正確にとらえるためには、第二次世界大戦後の学習指導要領の変遷をふまえる必要がある。なぜなら、その時代の変化によって教育内容が大きく変容するといったことが、ほぼ10年ごとの学習指導要領の改訂に...