地域福祉とは、様々な問題を抱えている人々が地域において自立生活できる様、必要なサービスを提供する事で、社会資源の活用・社会福祉制度の確立・福祉教育の展開が総合的に行われる。その様な中、社会福祉協議会(以下、社協と略す)には、地域で安定した生活が出来る様な街づくりを地域住民と協力しながら進めていくという事が求められる。社会福祉協議会基本要項においては「一定の地域社会において、住民が主体となり、社会福祉、保健衛生その他生活改善向上に関連ある公私関係者の参加、協力を得て、地域の実情に応じ、住民の福祉を増進する事を目的とする民間の自主組織」と規定される。現在では、一部の町村を除いて殆どの社協が法人化されており、市区町村、都道府県、全国を、また多様で広範な各種福祉関係団体を横断的にネットワークで結んだ社会福祉分野における最大の民間団体が社協といえる。地域福祉を実践する主体は、大きく公的機関と民間機関に分けられ、社協は後者に分類されるものの、公的財源が入っており、行政からの出向者も存在するため、自治体(行政機関)と密接な関係をもった公共的色彩が強い団体である。
社協は、地域住民に直接的かつ密接...