1.戦前の教則、学科課程、教科課程などを取り上げてその特徴を述べなさい。また、戦後の学習指導要領に示された「試案」や「告示」のもつ意味との違いを中心にまとめなさい。
2.教育課程の古典的類型のうち、教科中心カリキュラムと経験中心カリキュラムのそれぞれの特徴をまとめ、『学習指導要領』(昭和26 年版)の中で述べられている教育課程の考え方を解釈しなさい。
1 明治5年「学制」を制定し、初等教育を軸とする公教育制度の確立に力を注ぎ、立身出世主義、国民皆学の精神を示した。しかし、教育内容は、当時の生活の実態からはかけ離れたものであった。また、教育費などの重い教育負担に反対して「学校打ち壊し」などの暴動も起こった。
明治12年、こうした状況を是正するため、地方分権的・自由主義的な、ゆるやかな制度を内容とする「教育令」が制定された。しかし、児童の就学率の低下など小学校教育を後退させる結果となり、わずか1年ほどで改正された。
明治13年「改正教育令」が公布。強力な国家統制の下、改めて教育を中央集権化しようとする改正である。具体的には、小学校就学の最短規定16カ月を3年とするなど、小学校の設置や就学の義務に対する規定を強化。また、儒教思想を根底に置いた徳育重視の立場から教育内容の大幅な改定も指示され、以後「修身」が学校教育教科の首位を占めることとなる。
明治18年、「学校令」が制定される。 各学校における、目的とその具体的内容を定めた。また、義務教育が定められるなど、近代教育制度の枠組みが作られた。
明治24年、文部大臣の定める「小学校教則大綱」が...
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