学校という枠の中で非行の問題を考える場合は、その非をとがめ罰を与えるという発想ではなく、家庭や関係機関と連携しながら、なんとか学校という場の中でかかえ、成長を促していこうという姿勢が大きいのではないかと思われる。
ここでは中学生の少年非行を中心に考えていく。
子どもたちをとりまく環境が大きく変わってきていることが大きな要因の一つである。それは家族の崩壊である。家族の崩壊とは、抽象的な意味で家庭の団らんがなくなったり、親子の会話がないとか、親が放任しているというレベルを超えて、まさに物理的に家族そのものが崩壊しているということである。
例えば教師が家に行っても、いつも親が留守で連絡が取れない。子どもすらも親がどこにいるのかを知らない。親の離婚・再婚というなかで、子どもの存在はまったく考慮されず、むしろ再度の結婚では子どもの存在が邪魔で、家族の形態や役割がまったく機能しておらず、崩壊しているのである。
非行の問題は、家族機能の崩壊の影響が大きいが、実際に非行へと誘われていくきっかけはまわりの友人の影響力が大きい。家のなかに居場所がなく、自分の気持ちを理解し、受けとめてもらえない子どもたちは、その思いを友人関係のなかで満たそうとする。
非行をしている子どもの心理と学校における
指導の在り方について
学校という枠の中で非行の問題を考える場合は、その非をとがめ罰を与えるという発想ではなく、家庭や関係機関と連携しながら、なんとか学校という場の中でかかえ、成長を促していこうという姿勢が大きいのではないかと思われる。
ここでは中学生の少年非行を中心に考えていく。
子どもたちをとりまく環境が大きく変わってきていることが大きな要因の一つである。それは家族の崩壊である。家族の崩壊とは、抽象的な意味で家庭の団らんがなくなったり、親子の会話がないとか、親が放任しているというレベルを超えて、まさに物理的に家族そのものが崩壊しているということである。
例えば教師が家に行っても、いつも親が留守で連絡が取れない。子どもすらも親がどこにいるのかを知らない。親の離婚・再婚というなかで、子どもの存在はまったく考慮されず、むしろ再度の結婚では子どもの存在が邪魔で、家族の形態や役割がまったく機能しておらず、崩壊しているのである。
非行の問題は、家族機能の崩壊の影響が大きいが、実際に非行へと誘われていくきっかけはまわりの友人の影響力が大きい。家のな...